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虫歯の進行段階!進むスピードや遅らせる方法、最終的にどうなるのか
こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。
虫歯は徐々に進行していくものであり、進行段階によって症状が異なります。虫歯が悪化しないように進行スピードを把握し、遅らせる方法を知っておきたいと考える方は多いのではないのでしょうか。
今回は、虫歯の進行段階や進むスピード、虫歯の進行を遅らせる方法について解説します。虫歯にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
虫歯の進行段階
虫歯は進行段階ごとに症状や治療方法が異なります。虫歯の段階はCO~C4という段階で表し、数字が大きいほど虫歯の症状が進んでいる状態です。ここでは、虫歯の進行段階ごとの症状を解説します。
CO(初期虫歯)
COは、虫歯の初期段階です。歯の表面がわずかに溶かされ、色が白く濁ったり茶色くなったりします。自覚症状はほとんどないため自分では虫歯に気付きにくく、定期検診などで見つかることが多いです。
この段階では歯を削るなどの治療はせず、フッ素を塗布して再石灰化を促し、虫歯の進行を防ぎます。
C1(エナメル質の虫歯)
C1は、エナメル質が溶かされた状態です。歯の表面がざらつくようになります。小さな穴があくこともあるでしょう。
この段階でも自覚症状は少なく、自分では気付かないことも多いです。経過観察をすることもありますが、虫歯の部分を削って白い詰め物をする治療を行うこともあります。治療は1回で完了することが多いです。
C2(象牙質の虫歯)
C2は、神経に近い象牙質まで虫歯が進行している状態です。神経が刺激されるため、痛みを感じるようになります。冷たいものや甘いものを口にしたときに歯がしみることもあります。
この段階では虫歯の部分を削り、型取りをして部分的な詰め物(インレー)をします。通院回数は2〜3回ほど必要になるでしょう。
C3(神経にまで達した虫歯)
C3は、神経のある歯髄にまで虫歯が到達している状態です。歯が溶かされて大きな穴が開き、何もしなくてもズキズキと歯が痛みます。
神経にまで虫歯が進行している場合は根管治療を行います。根管治療とは、歯の内部にある神経や血管を取り除き、根管内を綺麗に清掃・消毒する治療です。根管内の清掃と消毒をしっかり行わなければ再感染を起こす可能性があるため、数回にわたって治療を行います。
根管内が無菌状態になったら、土台を立て、被せ物を装着して歯の機能を回復させます。
C4(歯根にまで達した虫歯)
C4は、歯の大部分が溶かされ、歯根にまで虫歯が進行している状態です。この状態にまで虫歯が進行すると、歯の神経が壊死し、痛みなどの感覚がなくなります。また、歯の根元に膿が溜まると、口臭が気になるようになるでしょう。
この状態にまで虫歯が進行すると歯を残すことは難しく、抜歯をするケースが多いです。抜歯をしたあとはブリッジやインプラント、入れ歯で失われた歯の機能を補います。
虫歯の進行するスピード
虫歯の進行するスピードには個人差がありますが、虫歯の重症度が高いほど進行は速くなる傾向にあります。
あくまでも目安ですが、C1からC2に進むまでは数カ月から1年ほどです。C3やC4といった中期や末期の虫歯の進行はそれ以上に速くなります。そのため、放置することは危険です。
また、乳歯は永久歯に比べると虫歯の進行スピードがはやいです。乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄く、虫歯菌が発生させる酸に弱いため、虫歯が一気に進行します。
子どもの場合は虫歯の痛みや違和感を伝えることが難しいため、保護者の方が気にかけてあげる必要があります。
虫歯ができやすい場所とは
虫歯ができやすい場所があります。虫歯を予防するためにも、虫歯ができやすい場所について知っておきましょう。
奥歯
虫歯ができやすい場所のひとつは、奥歯です。奥歯は前歯よりも複雑な形状になっており、歯ブラシが届きにくいため、磨き残しが生じやすいです。しかも、奥歯の溝は深く、食べかすなどの汚れが詰まりやすい構造になっています。
そのため、しっかりと歯磨きをしないと虫歯になるリスクが高まるのです。
上顎の前歯
上顎の前歯も虫歯になりやすい箇所といえます。唾液には、食べかすなどの汚れを洗い流す自浄作用や、虫歯の原因となる細菌の繁殖を抑える作用があります。唾液の分泌腺は下顎にあり、上顎は唾液が不足しやすいため、虫歯になるリスクが高いのです。
上顎の前歯は外気に触れやすく、乾燥しやすいのも虫歯になるリスクが高い理由といえます。
虫歯の進行を遅らせる方法
虫歯が進行すればするほど大掛かりな治療が必要となり、治療期間も長くなります。また、治療費も高額になるため、虫歯の進行を抑えることが大切です。では、虫歯の進行を遅らせるためにはどうしたらいいのでしょうか。
ここでは、虫歯の進行を遅らせる方法について解説します。
しっかりと歯磨きをする
虫歯の進行を遅らせるためには、食後しっかりと歯磨きをすることが大切です。虫歯の原因は、歯に付着したプラークという細菌の塊です。食後しっかりと歯を磨き、虫歯の原因となるプラークを除去することで、虫歯の進行を遅らせることができます。
綺麗に歯を磨くためには、自分の歯に合った歯ブラシを選び、1本1本丁寧に磨くことが重要です。
しかし、歯ブラシだけですべての汚れを落とすことは難しいといわれています。歯と歯の間や歯と歯茎の境目には歯ブラシが届きにくく、汚れが残りやすいため、歯間ブラシやデンタルフロスを使用することを推奨します。
また、外出先で歯磨きができない場合には、水で口をゆすぐだけでもある程度の汚れは落とせます。
食生活を見直す
虫歯菌は糖分を分解して酸を作り出し、この酸によって歯は溶かされていきます。甘い食べ物や飲み物を摂取する回数が多い方や、だらだらと長い時間食事をする方は、糖分が口腔内に残る時間が長くなるので虫歯が進行するリスクが高まります。
虫歯の進行を遅らせるためには、糖分を含む飲食物の摂取を控えることと、だらだら食べをしないことが重要なのです。
定期的に歯科検診を受ける
虫歯の進行を遅らせるためには、定期的に歯科検診を受けることも重要です。定期的に歯科検診を受けることで、虫歯の状態を確認してもらうことができ、進行していた場合でも早期に対処してもらえます。
また、歯科検診では歯のクリーニングも受けられます。歯科医院では、専用の器具や機械を使用して歯のクリーニングを行うため、普段の歯磨きでは除去できない汚れを綺麗に取り除くことが可能です。これによって、初期の虫歯であれば進行を遅らせることができるでしょう。
虫歯が進行すると最終的にどうなる?
虫歯が進行するとどのようなリスクがあるのでしょうか。ここでは、虫歯が進行すると最終的にどうなるのか解説します。
神経が壊死する可能性がある
虫歯が進行して神経にまで到達すると、神経が壊死することがあります。神経が壊死すると痛みを感じなくなりますが、治ったというわけではありません。
放置すると歯根に膿が溜まることがあります。膿が溜まると口臭の原因になるだけではなく、周囲の骨を溶かすこともあります。失われた神経は再生することはありません。
歯を失うリスクが高まる
虫歯を治療せずに放置すると、最悪の場合には歯を失う可能性もあります。歯を失い、インプラントやブリッジ、入れ歯で歯の機能を補う場合には時間がかかり、治療費も高くなります。
全身の健康に影響を及ぼすことがある
虫歯菌が血液に入り込み、全身を巡ると全身の健康に影響を及ぼすこともあります。虫歯菌が脳に届けば脳梗塞の原因になり、心臓に届けば心筋梗塞の原因になります。また、副鼻腔炎や骨髄炎などを引き起こす可能性もあるでしょう。
まとめ
虫歯の進行段階には5つあり、重症度が高くなるほど進行スピードは速くなります。歯に激しい痛みがある場合や冷たいもの・甘いものを口にしたときに歯がしみる場合には、虫歯が進行している可能性があります。
放置すると最悪の場合には歯を失う可能性があるでしょう。また、全身の健康に影響を及ぼすこともあります。
虫歯は初期段階では自覚症状が現れにくいため、定期的に歯科医院へ通院して早期発見・早期治療することが大切です。また、ふだんからしっかりと歯磨きを行い、虫歯を予防しましょう。
虫歯にお悩みの方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病の治療だけでなく、歯並びや噛み合わせの治療も行って健康で笑顔あふれる人生[らいふ]を送っていただけるよう努めています。0歳からの虫歯予防や小児の矯正治療なども対応しています。