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子どものむし歯予防に欠かせない、デンタルフロスの重要性


こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。

「毎日ちゃんと歯みがきしているのに、なぜむし歯になってしまうの?」そう感じたことのある保護者の方は少なくないかもしれません。実際に、歯科医院で診察をしていると「歯みがきはしっかりやっているはずなのに、歯と歯の間がむし歯になっていた」と驚かれる保護者の方はとても多いです。

特に子どもの歯は、大人の歯よりもむし歯の進行が早く、気づいたときにはすでに治療が必要な状態になっていることも少なくありません。だからこそ、毎日の歯みがきをより効果的にするための「プラスαのケア」が重要なのです。今回は、なぜ子どもにもデンタルフロスが必要なのか、どのように使えばいいのか、いつから始めるのが適切かなど、詳しく解説していきます。

歯みがきだけでは不十分?見落とされがちな歯と歯の間の汚れ

子どものむし歯予防といえば、まずは「歯みがき」が思い浮かぶ方が多いでしょう。毎日しっかりと歯をみがくことは、もちろんお口の健康にとって基本中の基本です。しかし、実は歯ブラシだけでは落としきれない汚れが存在することをご存じでしょうか。特に、歯と歯の間の歯垢(プラーク)は、通常の歯みがきだけでは約6割程度しか除去できないといわれています。この残された4割の歯垢が、むし歯や歯肉炎などの原因となってしまうのです。

デンタルフロスとは?

そこで、注目されているのが「デンタルフロス」です。子どものむし歯予防においても、歯ブラシに加えてデンタルフロスを取り入れることで、歯垢除去の効果は飛躍的に高まります。毎日の仕上げみがきに、ぜひ取り入れていただきたいケアアイテムです。

歯と歯の間のむし歯は発見しづらい

奥歯の噛む面のむし歯は、比較的目で見てわかりやすく、歯磨きでも対応しやすい箇所です。しかし、歯と歯の間はどうしても見えにくく、汚れがたまりやすい場所でもあります。ここにできたむし歯は症状が進行するまで気づきにくいことが多く、レントゲンで初めて発見されるケースも珍しくありません。特に乳歯は神経までの距離が短いため、むし歯の進行も早く、早期発見・早期予防が欠かせません。

デンタルフロスの種類と選び方、子どもにはどれがいい?

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デンタルフロスの使用にはさまざまな種類があります。代表的なものには、糸を自分で切って使う「糸巻きタイプ」と、持ち手がついていて片手で扱える「ホルダータイプ」があります。糸巻きタイプは自由度が高く、細かい力加減も調整しやすいため、慣れてくるととても効果的に使えます。ワックスつき、ワックスなし、エクスバンドタイプ(摩擦や唾液でふくらむ)などの種類がありますが、お子さまに合ったものを選びましょう。

日本ではまだまだ低いフロスの使用率

日本では、欧米と比べてまだまだデンタルフロスの使用が一般的ではありません。厚生労働省の調査によると、日本人全体のフロスや歯間ブラシの使用率は約4割程度、1~4歳の乳幼児に至っては15%程度にとどまっています。これに対して欧米では、子どもも含めた多くの家庭で、歯ブラシとデンタルフロスをセットで使用するのが当たり前となっています。

何歳から始める?子どものフロスの適切なタイミング

子どもに使う際には、2歳ごろを目安に始めてみるとよいでしょう。歯並びが整ってきて、歯と歯の間の隙間が狭くなってきたころに、仕上げみがきのタイミングで保護者の方が使ってあげるのが基本です。当院では、糸巻タイプをおすすめしています。

正しい使い方で効果を最大限に

糸巻タイプのフロスを、約40cmにカットします。左右の中指の第一関節あたりに2~3回ずつ巻きつけ、親指と人差し指でピンと張るようにフロスをつまみます。そして、歯と歯の間にフロスの糸をそっとあて、前後あるいは左右にゆっくり動かしながら挿入します。途中、歯がぴったりと接している部分ではやや抵抗を感じるかもしれませんが、ゆっくりとノコギリを引くように動かせばスムーズに入っていきます。勢いよく入れると歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあるため、慎重に行うことが大切です。

自分でフロスができるのは何歳から?

子どもがある程度大きくなってくると、自分でフロスを使ってみたくなることもあるでしょう。小学校の中学年ごろ、たとえば4、5年生くらいからであれば、操作も安定してくるため、自分でフロスを使い始めることも可能です。最初は保護者がそばで見守り、使い方が正しくできているかをチェックしてあげましょう。

どのくらいの頻度で使えばいい?

デンタルフロスを使う頻度は、理想的には一日一回です。とにかく「続けること」が大切です。夜は唾液の分泌量が減少し、細菌が繁殖しやすくなる時間帯であるため、就寝前の仕上げみがきの際に行うのが特に効果的です。

出血があるときはどうする?

もしフロス使用時に出血があった場合は、まず使い方を見直してみましょう。勢いよく入れすぎていたり、角度が適切でなかったりすると、歯ぐきを傷つけてしまう可能性があります。ただし、歯肉炎などで歯ぐきが炎症を起こしている場合は、正しく使っていても出血することがあります。このような場合でも、継続してフロスで歯垢を取りのぞいていくことで、歯ぐきの状態が改善し、自然と出血もおさまっていきます。

習慣化のカギは保護者のサポート

デンタルフロスの使用を習慣にするためには、大人のサポートが欠かせません。まずは保護者の方自身がフロスに慣れ、どのように使えば効果的なのかを理解することから始めてみましょう。お子さんのむし歯予防のためにも、デンタルフロスを歯ブラシと同じように、毎日のルーティンに組み込んでいくことがとても大切です。

まとめ

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子どもの健やかな歯の成長と将来の歯の健康を守るためにも、ぜひ今日からデンタルフロスを始めてみてください。

お子さまのお口の中で気になることがある方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。当院ではむし歯や歯周病の治療だけでなく、歯並びや噛み合わせの治療も行って健康で笑顔あふれる人生[らいふ]を送っていただけるよう努めています。0歳からのむし歯予防や小児の矯正治療なども対応しています。
当院のホームページはこちらWeb予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。