歯を失ってしまった
患者様へ
歯を失った時に歯の機能を回復する方法には、入れ歯やブリッジ、インプラント治療などがあります。
それぞれの治療法の特徴をしっかりと理解し、ご自身の希望にもっとも合う治療法を選びましょう。
当院ではお電話でのご相談もお受けできますので、ご検討中の方はお気軽にお問い合わせください。
こちらでは当院で扱う入れ歯の種類や特徴についてご説明します。
インプラント治療についての詳細はこちら
総入れ歯をお使いの方、
こんな悩みがありませんか?
痛みがあり噛めない、噛み切れない
総入れ歯でうまく噛めない主な原因は大まかに3つに分けられます。
1つ目は、入れ歯自体が顎の骨に適合していないためで、具体的には入れ歯の形状が原因で、特定の箇所に入れ歯が強く当たり、痛みを伴って噛むことができないという問題が起こります。
2つ目は、上下の歯が正しくかみ合わせられないために、入れ歯が動いて粘膜が痛んだり、噛み合わせの高さが適切でないために力が入らず、食事が困難になるという問題です。
3つ目は、入れ歯の人工歯が平らになっているため、強い力を入れないと噛み切れず、噛み切ろうとすると粘膜が痛んで噛むことができないという問題です。
入れ歯に悩む方は、これらの問題が単独で発生することもありますが、ほとんどの場合、複数の問題が同時に起こります。
下あごの入れ歯が浮いてしまう、上あごの入れ歯が落ちてしまう
総入れ歯は、上あごの場合でも下あごの場合でも、粘膜に密着させるように作ります。 吸盤の原理によって密着させているため、入れ歯の形が適切でなく、粘膜への密着が不十分だと、入れ歯が浮いたり、落ちやすくなります。 さらに、噛み合わせが正しくない場合、噛んだときに入れ歯が動かされ、空気が入り込み密着が失われます。 また、入れ歯が動くと違和感を感じ、これが嘔吐反射の原因になることもあります。 適切な形状の入れ歯が作られれば、入れ歯はしっかりと粘膜に密着します。
見た目が変、口元がしわになる、顔がつぶれて見える
総入れ歯は前歯の見え方や、かみ合わせの高さなど、すべての歯の位置を粘膜上に配置していくため、歯の位置が少しでも誤っていると、前歯が変に見えたり、口元にしわが不自然にできたり、顔がつぶれて見えたりすることがあります。
しっかり噛める
入れ歯を作るポイント
正しい入れ歯の形状、正確なかみ合わせ、適切な人工歯の位置が整っていれば、噛めるだけでなく見た目にも満足できる入れ歯が作れます。
重要なことは、これらの要素が整っているかを確認し、製作を進めることです。
粘膜、あご骨の状態、舌の大きさ、唇の形状、顔の大きさなど、個人差がありますので、確認方法の一つとして、実際に仮の入れ歯(治療用入れ歯)を使用し、その機能を確認する方法があります。
仮の入れ歯(治療用の入れ歯)を作ることで、入れ歯の形や大きさが適切かどうかを使用して確認できます。
物を噛んでも入れ歯が安定しているか、大きく口を開けても入れ歯が落ちないか、前歯の見え具合が良いか、唇のしわができないかなど、具体的な問題点が確認できます。
これをもとに最終的な入れ歯の製作に移行すれば、噛めるだけでなく見た目にも満足いく入れ歯ができます。
不適切な入れ歯を長期間使用すると、あごの関節や筋肉に問題が生じることがあります。
この問題を解決するために、正しい入れ歯を使用してリハビリを行います。
リハビリが終了した後に、適切な総入れ歯を作成することが重要です。
総入れ歯と
顎骨の関係
総入れ歯は、顎骨とその上を覆う粘膜によって噛む力を支えています。
そのため、フィットしない入れ歯や動く入れ歯を使用していると、顎骨の吸収が促進され、入れ歯がさらに合わなくなり、顎骨の吸収が進行する悪循環が発生します。
長期的に快適に入れ歯を使用するためには、安定した入れ歯の適用はもちろん、広い面積で粘膜を支える入れ歯や噛む力を軽減する人工歯を使用し、顎骨の吸収を防ぐ工夫が必要です。
特に下顎においては、顎骨の中に大きな神経が走っているため、顎骨が極端に吸収されると神経が圧迫されやすくなり、入れ歯の痛みを引き起こす原因となります。
神経を圧迫するほどの骨の吸収がある症例では、痛みなく噛める入れ歯の効果的な手段はインプラントを利用することです。
当院で扱う
入れ歯の種類
レジン床義歯
特徴
1. 保険適用のため、安価に作製することができます
2. 厚みがあり、装着時に異物感を覚える場合があります
3. 飲食物の熱は伝わりづらく、耐久性はあまり強くありません
スルフォン床義歯
特徴
1. 保険適用のため、安価に作製することができます
2. 高弾性・高強度なプラスチック(ポリカーボネート)を使用した義歯です
3. レジンに比べて熱に強く、吸水が少ないため臭いも付きにくく、割れにくい
ノンクラスプ入れ歯
特徴
ノンクラスプデンチャーとは、金属のバネを使用しない部分入れ歯です。
通常の部分入れ歯と比べて、機能性や見た目の美しさに優れています
1. 金属のクラスプが無いため、審美性に優れています
2. 割れにくい、変色しにくい、優れた耐久性
3. 軽くて違和感のない、やさしい付け心地
4. 新技術設計ノンクラスプ義歯素材「アルティメット」を使用しています
SHILLA SYSTEM
(シンラシステム)
シンラシステムを用いた患者さん個別のオーダーメイドの入れ歯にも対応しています。
シンラシステムは、身体の中心と顔の中心を基準として、左右対称であり、左右同高、左右同傾斜を持った、機能的かつ審美的な咬み合わせを構築する可能にしたシステムです。
咬み合わせの歪みがあると身体のバランスが損なわれるため、審美的な問題だけでなく、頭痛や肩こりなどの原因となり、全身的な健康を損なう可能性があります。
健康な身体には、正中線を中心に左右対称であることが望ましいことが明らかです。
シンラシステムを活用することで、良好な咀嚼行為が期待できるだけでなく、咬み合わせが原因である場合の頭痛や肩こりなどの症状の改善にも貢献することができます。
シンラシステムを利用した治療では、正しい咬み合わせの診査・診断と治療、欠損歯列補綴、咬合再構築、審美補綴に重点をおきます。
治療においては、正確な診断と計画が必要であり、SHILLA SYSTEMを正しく理解し、実践することが大切です。治療の過程では、患者様に対して丁寧に説明し、協力をお願いしながら、正しい咬み合わせを実現するために必要な調整を行います。
精密で、精巧な入れ歯ですので、変色や入れ歯のにおいなどが発生しにくく、優れた耐久性があります。
入れ歯治療を受けた後の注意点
入れ歯は保険適用のもの、自費診療のものに関わらず、作製後は積極的に使って身体に慣れさせる必要があります。
せっかく作製した入れ歯も積極的に使用しないと、いつまでも口に合わず、食事をうまく取ることもできません。
入れ歯を自分の身体の一部分として使いこなしていくためにも、入れ歯作製後はお口に早く馴染むように積極的に入れ歯を使っていきましょう。
医療費控除
について
医療費控除は、医療費がたくさんかかった場合に税金が戻ってくる制度で、歯科治療にかかる医療費も、もちろんこの対象になります。
医療費控除は、医療費が戻ってくるのではなく、1年間に支払った医療費の自己負担額の合計が10万円を超えた場合(例外あり)に、払いすぎた所得税が還付される制度です。
歯科治療には、医療費控除の対象となるものと、ならないものがあり、最終的な判断は所轄の税務署が行います。
・医療費控除の対象になる歯科治療費 セラミックや金などの保険外治療 インプラント治療や保険外の入れ歯 かみ合わせと治すための歯並び矯正 治療のための通院費(交通機関を利用した場合)
・医療費控除の対象にならない歯科治療費 一般的に支出される水準を著しく超えると認められる、特殊で高価な材料を使った治療容貌を美しくするための歯列矯正
通院費は、治療する本人が通院のために使う交通費ですが、小さな子どもに付き添いが必要な場合は、付添人の交通費も通院費に認められます。
診察券などで通院した日を確認できるようにして、金額、交通機関、理由などを記録しておきましょう。
通院費として認められるのは、電車、バスなど交通機関を利用した場合に限られ、自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代は医療費控除の対象になりません。
不明点や疑問点は、地域の税務署に相談すると詳しく教えてくれます。
・医療費控除のために必要な手続き
医療費控除を受けるためには、毎年2月16日~3月15日の確定申告期間に、以下のものをそろえて地域の税務署に行き、確定申告書を提出する必要があります。
・ローンやクレジットを使用する場合の医療費控除
ローンやクレジットは、患者が支払うべき治療費を信販会社が立て替えて払い、その立て替え分を患者が分割で信販会社に返済していくもので、信販会社が患者の治療費を立て替えて払った年(歯科ローン契約が成立したときや、クレジットカードを利用して支払ったとき)の医療費控除の対象になります。
※金利や手数料相当分は医療費控除の対象になりませんのでご注意ください。