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インビザラインで部分矯正するメリット!適応症例や費用も解説!
こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。
笑ったときに目立つ前歯の歯並びを部分矯正したいと考える方は少なくないでしょう。部分矯正の方法として透明なマウスピースで歯を動かすインビザラインがあります。
しかし、自分の歯並びはインビザラインで治療できるのか、部分矯正できるのか、ほかの治療法と比べてどちらが自分に合っているのか気になることはたくさんあるでしょう。
この記事では、インビザラインで部分矯正するメリットや治療できる歯並び、費用について、ほかの矯正方法と比較しながらご紹介します。インビザラインで部分矯正したいけど迷っているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
インビザラインで部分矯正するメリット・デメリット
インビザラインはマウスピース矯正ブランドの一つで、マウスピース矯正治療の先駆けともいえます。世界中で1,400万人以上の治療実績をもち、多くのマウスピース矯正ブランドの中でも適応症例が幅広いです。
ここでは、インビザラインで部分矯正するメリットとデメリットについて解説します。
メリット
痛みが少ない
矯正治療に伴う痛みに心配がある方はインビザラインがおすすめです。
インビザラインは歯にかかる力がワイヤー矯正より小さいため、痛みが少ない特徴があります。装置も弾性のあるプラスチックの素材なので、装置による傷や口内炎はワイヤー矯正より少ないです。また、部分矯正では奥歯の移動がない分、全体矯正よりもさらに痛みは軽減されるでしょう。
全体矯正より治療期間が短い
全体矯正よりも短い治療期間で矯正を終えられます。部分矯正では奥歯を動かさず、噛み合わせを調整しないためです。
全体矯正では歯並びをある程度整えたあとに、歯を歯茎から引き出して噛み合わせを整えます。噛み合わせの調整は、ゴムのような弱い力で慎重に行う必要があるため時間がかかるのです。
しかし、部分矯正では治療範囲が短いうえに、噛み合わせの調整も必要ないため、治療期間を短縮できます。
自分の歯並びに合わせて費用を抑えられる
全体矯正に比べて、部分矯正なら費用を抑えられます。さらに、インビザラインには歯並びの状態に合わせた部分矯正が3種類あるため、自分の歯並びに合った治療で費用を抑えることが可能です。
歯科医院によって費用は異なるものの、治療範囲が狭い治療ほど費用は安くなる傾向があります。
〈インビザラインの部分矯正の種類〉
種類 | 特徴 |
---|---|
インビザライン・ライト | ・軽度な前歯の歯列不正治療に向いている ・奥歯も動かすことが可能である ・およそ7か月で完了する治療を想定している |
インビザライン・GO | ・軽度の歯のねじれや重なり、すきっ歯を対象としている ・前から5番目の第二小臼歯まで動かせる ・およそ5か月で完了する治療を想定している |
インビザライン・エクスプレス | ・1~2本の歯のみを矯正したい場合に向いている ・前から4番目の第一小臼歯までしか動かせない ・およそ3~4か月で治療できる限られた症例のみ適応される |
デメリット
ワイヤー矯正より時間がかかる
インビザラインは歯を動かす力が弱いため、ワイヤー矯正より時間がかかります。
ワイヤー矯正では1か月に最大で1mm歯が動くのに対して、インビザラインで1か月に動く距離はおよそ0.5mmです。歯が動くスピードには個人差がありますが、一般的にワイヤー矯正よりインビザラインのほうが治療には時間がかかります。
ワイヤー矯正のほうが安い場合がある
同じ歯並びで同じく部分矯正をする場合、インビザラインよりワイヤー矯正のほうが安い傾向にあります。
しかし、ワイヤー矯正の中でも裏側矯正や審美性の高い装置を使用する場合は、インビザラインと同じくらいの費用になるでしょう。矯正装置が目立たない方法を選択すると、インビザラインとワイヤー矯正のどちらも費用は高くなります。
噛み合わせは治療できない
部分矯正は奥歯の噛み合わせを治療できません。一見問題なくても、実は前歯の歯並びだけでなく、奥歯の噛み合わせが悪いというケースも多いです。
噛み合わせの悪さは、顎関節症や胃腸への負担など全身に影響を与えます。自分の歯並びが部分矯正で問題ないのか、歯科医師によく相談するようにしましょう。
インビザラインの部分矯正で治療できる症例
部分矯正ができる症例は限られていますが、次のような歯並びはインビザラインの部分矯正が向いています。
〈インビザラインの部分矯正で治療できる歯並び〉
- 軽度の歯の重なり・ねじれ
- 軽度の出っ歯
- 前歯のすきっ歯
- 矯正後の後戻り
前歯の範囲内における軽度の歯列不正は、部分矯正の対象です。
しかし、歯を並べるためのスペースが足りない場合はIPRで済むことが前提になります。IPRとは、歯の両側を薄く削って、歯と歯の間にすき間を作る方法です。それより大きなすき間が必要な場合は、抜歯をしなければならないため、部分矯正の対象外になるでしょう。
また、矯正後に後戻りを起こして1~2本だけ治療したいという場合にも部分矯正がおすすめです。後戻りとは、矯正後に歯が元の位置に戻ろうと動いてしまうことをいいます。後戻りの場合は、矯正治療で一度きれいな歯並びになっているので、部分矯正をすれば、費用を抑えて短期間に歯並びを整えることが可能です。
インビザラインの部分矯正で治療できない症例
残念ながら、インビザラインの部分矯正が向かない歯並びも中にはあります。次のような歯並びは、全体矯正をしたほうがよいでしょう。
- 重度の出っ歯や受け口
- 重度の叢生(歯がデコボコしている)
- 奥歯の噛み合わせが悪い
- 顎が小さい
重度の歯列不正は部分矯正ができません。重度の歯列不正は抜歯が必要になるケースが多く、奥歯も含めて全体的に歯並びを整えないと、歯がきれいに並ばないためです。
デコボコした歯並びを整えたり、出っ歯や受け口の前歯をうしろに下げたりするためには、すき間がないといけません。広いスペースを作るための一番の方法が「抜歯」です。
また、奥歯の噛み合わせが悪い場合も全体的に歯並びを治す必要があります。見た目だけでなく、機能性を高めるのが矯正治療です。噛み合わせは顎や歯にも影響を与えるため、必ず確認したうえで矯正方法を選択しましょう。
生まれつき顎が小さいなど骨格のバランスに問題がある場合も、部分矯正では治療が難しいでしょう。特に、出っ歯や受け口は骨格の影響を受けるため、顎を切る外科治療を併用するケースもあります。
インビザラインの部分矯正にかかる期間
インビザラインの部分矯正にかかる期間は、およそ3か月~1年です。
歯並びの状態や歯の動きやすさ、治療の種類によっても期間は異なります。インビザラインで全体矯正をする場合は2~3年ほどかかるため、部分矯正なら治療期間の短縮が期待できるでしょう。
インビザラインの種類ごとにおける治療期間の目安は次のとおりです。
〈インビザラインの部分矯正の治療期間〉
種類 | 治療期間の目安 |
---|---|
インビザライン・ライト | 7か月 |
インビザライン・GO | 5か月 |
インビザライン・エクスプレス | 3~4か月 |
治療する歯の範囲が狭いほど、治療期間は短くなる傾向にあります。
しかし、マウスピースの装着時間が足りなかったり、歯が計画通りに動かなかったりする場合には、治療期間が延長されるので注意しましょう。
インビザラインの部分矯正にかかる費用
インビザラインの部分矯正でかかる費用の目安は、30~60万円です。
矯正治療は自由診療のため、歯科医院ごとに費用が異なり、さらにインビザラインの種類によっても費用が異なります。
〈インビザラインの部分矯正の費用相場〉
種類 | 費用相場 |
---|---|
インビザライン・ライト | 45~60万円 |
インビザライン・GO | 35~50万円 |
インビザライン・エクスプレス | 20~40万円 |
軽度の症例ほど費用は安く済みます。
しかし、自覚していないところに歯並びや噛み合わせの問題が隠れていることもあります。自分の歯並びにはどの治療法が合っているのか、歯科医師に確認するようにしましょう。
ほかのマウスピース矯正のブランドでは「10万円から治療できる」と広告を出しているものもあります。
しかし、追加費用などを足していくと、総額ではインビザラインと同程度か、それ以上の金額になるケースも多いです。矯正治療を始めるときは、あらかじめ料金体系をよく確認しておくようにしましょう。
まとめ
インビザラインの部分矯正は費用を抑えて、短期間で治療できるメリットの多い治療法です。また、ワイヤー矯正や全体矯正に比べて痛みが少ないので、痛みに不安がある方にもおすすめといえます。
しかし、治療に対応できる歯並びが軽度の歯列不正に限られるため、自分の歯並びが対象かどうかは、歯科医院で詳しく検査する必要があります。
インビザラインで部分矯正を検討されている方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。