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マイオブレースの装着と同時に行うトレーニングでは何をする?
こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。
マイオブレースは、世界100か国で行われている治療です。こどもの歯並びを悪くする原因を改善することから、多くの方から注目されています。マイオブレースの装着と同時に、トレーニングを行うことが特徴でしょう。
今回は、マイオブレースの装着と同時に行うトレーニングについて詳しく解説します。マイオブレースの概要もご紹介するので、こどもの歯並びが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
こどもの歯並びが悪くなる原因
こどもの歯並びが悪くなる原因は数多くあります。それぞれ詳しく確認しましょう。
顎の成長不足
こどもの歯並びが悪くなる主たる原因が顎の成長不足です。顔の成長は6歳までに約80%が完了するといわれています。10歳までは徐々に成長しますが、大きく変化することは少ないでしょう。
顎の成長が不足すると、永久歯が並ぶスペースがなくなるため歯並びが悪くなるのです。
顎の成長には、食べ物を噛むことが関係しています。咀嚼やかじりとりをふだんの生活であまり行っていない場合は、上下両方の顎が十分に成長せず歯並びにも影響を及ぼすでしょう。
遺伝
親の歯並びが悪い場合はこどもの歯並びも悪くなることがあります。歯並びそのものは遺伝しませんが、骨格や筋肉は遺伝しやすいです。顎と歯の大きさのバランスや、顎の骨格・位置などは遺伝するのです。
特に受け口は遺伝しやすいとされています。こどもの受け口は軽度な場合が多いので、成長すれば治るのではと思う方もいるかもしれません。
しかし、受け口は、成長して顎が発達すると悪化するケースが多いです。
虫歯
虫歯も、こどもの歯並びに大きな影響を及ぼします。
例えば、虫歯になって抜歯をし、本来抜けるタイミングよりも早くに乳歯が抜けた場合、歯の生え変わりがうまく進みません。歯が通常と異なる場所に生える、曲がって生えるなど、歯並びが悪くなることがあります。
また、抜歯して本来あるべき歯がなくなると、噛み方に影響を及ぼすでしょう。顎のバランスが乱れ、さらに歯並びが悪くなることがあります。
癖
こどもの頃の癖が、歯並びに影響を及ぼすケースもあります。例えば、指しゃぶりをする、舌で歯を前に押し出す、爪を噛む、口呼吸をする、唇を噛むなどの癖は、歯並びに大きな影響を及ぼすでしょう。
こどもがご自身で癖を改善することは難しいので、長期間続けることで歯並びが悪くなるのです。
マイオブレースとは?
マイオブレースとは、こどもの歯並びを改善する治療です。歯並びを悪くする根本的な原因から治す矯正治療で、予防矯正に分類されます。
マウスピースの装着とアクティビティとよばれる筋機能トレーニングを行うことで、こどもの歯並びを悪くする原因を根本から改善します。悪い癖を改善し、顎の成長をコントロールすることで、きれいな歯並びを目指す治療です。
マイオブレースの対象年齢
マイオブレースの対象年齢は5~15歳とされています。最も効果が出やすいのは、小学1年生にあたる6歳から、小学5年生にあたる11歳程度までです。
また、対象年齢は歯科医院の考えが異なります。5歳から始めたほうが効果を得られるとしている歯科医院や、10歳以降はマイオブレースを適応しないとしている歯科医院もあるでしょう。
治療期間
マイオブレースの治療期間の目安は、およそ2年とされています。正しい呼吸方法を維持できており、口周りの筋肉のバランスが整っていれば、トレーニングの必要はなくなるでしょう。
マイオブレースを行うメリット
マイオブレースを行うメリットは多いです。最も大きなメリットは、低予算で痛い思いをさせずに歯並びを改善できる点です。
永久歯が生え揃ってから行う矯正治療の場合は、抜歯が必要となることや、強い力をかけて歯を動かすことがあります。痛みが生じやすいので、こどもに大きな負担がかかるでしょう。
マイオブレース治療では、痛みが生じることはほとんどありません。こどもに負担をかけずに治療を行えます。
ほかの矯正治療と比較すると安価なことも、マイオブレースのメリットです。ほかの矯正治療と同様に自費診療ではあるものの、基本の治療費用は1/2程度です。
身体の機能を改善できることもメリットでしょう。顎の発達をサポートし舌の位置を正しくすることで、いびきや鼻詰まりの改善、咀嚼機能の向上が期待できます。
マイブレースは、免疫力の向上やぜんそくの改善効果も期待されている治療なのです。
マイオブレースの装着と同時に行うトレーニングとは?
マイオブレースは、装置を装着するだけでなくトレーニングも同時に行う必要があります。トレーニングは毎日継続する必要がありますが、トレーニング時間は3~10分と短いです。お子さまでも無理なく継続できるでしょう。
マイオブレース装着と同時に行うトレーニングは、以下のとおりです。
- 正しい姿勢の保持
- 正しい呼吸の練習
- 舌の筋力トレーニング
- 飲み込みの練習
- 唇の筋力トレーニング
上記のトレーニングを段階的に行います。実際のトレーニング内容は、歯の生え方や顎の形、歯並びを悪くする癖を考慮して歯科医師が決定します。
歯並びや癖、口内の状況はお子さまによって異なるため、専門のスタッフとともに一人ひとりに合わせたトレーニングを実施することが特徴です。
マイオブレース治療を受ける場合は、月に一度の通院が必要となり、通院時にもトレーニングを行います。正しいトレーニング方法を確認し、ご自宅でも問題なく行えているか確認する重要な場です。
トレーニングを継続するためには
トレーニングは、継続しなければ高い効果を見込めません。
しかし、こどもの年齢が低ければ低いほど、自主的にトレーニングを行うことは難しいでしょう。保護者の協力が必要不可欠です。
こどもが継続してトレーニングをするために、保護者ができるサポートをご紹介します。
楽しくトレーニングできる習慣を身につける
こどもがトレーニングできるよう、保護者が必死になるケースは多いです。
しかし、トレーニングが楽しくなければ継続できないでしょう。トレーニングを楽しい習慣として身につけられれば、自主的に行ってくれるようになるかもしれません。
まずは、無理強いせず楽しくトレーニングできる環境を整えてあげましょう。
歯科医師や歯科衛生士とコミュニケーションを取る
こどもがトレーニングを嫌がる事例は少なくありません。そのため、歯科医師や歯科衛生士は、こどもが前向きにトレーニングできる方法を知っている場合が多いです。
大人が歯科医師や歯科衛生士と密にコミュニケーションを取り、こどもが前向きにトレーニングできる方法を教えてもらいましょう。意欲的にトレーニングに取り組めるようになるかもしれません。
保護者よりも、歯科医師や歯科衛生士といった専門家からマイオブレースやトレーニングの必要性を説明してもらったほうがやる気になるこどももいるでしょう。歯科医師や歯科衛生士とコミュニケーションを取り、専門職からもアプローチをしてもらってください。
アプリを活用する
トレーニングの内容をアニメーションでまとめたアプリを用意している歯科医院があります。こどもと一緒に視聴しながらトレーニングを行えば、大人もこどもも負担なくトレーニングを実施・継続できるでしょう。
アプリはパソコン、スマホ、タブレットでダウンロード可能な場合が多く、気軽に見せられることも特徴です。
まとめ
こどもの歯並びは、マイオブレースを行うことで改善できるでしょう。マイオブレースは、痛みが少なく治療期間や費用を抑えられることが特徴です。
マイオブレースは、口呼吸などの口周りの悪い癖を改善することで、歯並びを整える治療です。こどもの歯並びに悩んでいる方には、ぜひ検討していただきたい矯正治療といえます。
マイオブレースはご自宅でのトレーニングが必要なため、保護者の協力が必要不可欠です。こども、保護者、歯科医師や歯科衛生士が協力し、こどもの歯並びを改善しましょう。
マイオブレースを検討されている方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。