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インビザラインのゴムかけとは?期間ややり方、注意点を解説!
こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。
インビザラインを成功させるためにゴムかけは不可欠といえます。
しかし、インビザラインのゴムかけのやり方がわからないという方もいるかもしれません。
本記事ではインビザラインのゴムかけのやり方を解説します。また、インビザラインのゴムかけをするうえで注意すべき点についてもご紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
インビザラインのゴムかけとは?
インビザラインのゴムかけについて、インビザライン治療をするまで知らなかったという方もいるかもしれません。インビザライン治療ではすべての方が必ずゴムかけを行うわけではなく、歯科医師が治療をするうえで必要と判断した方のみが行います。
インビザラインのゴムかけに使うゴムは、エラスティックと呼ばれる医療用ゴムです。輪の大きさはさまざまな種類があり、かけたい矯正力によって使い分けます。矯正力は、ゴムの輪が小さいほど大きくなります。
インビザラインのゴムかけをする理由
インビザラインのゴムかけをする理由は2つあります。
1つ目は歯の移動を助けるためです。マウスピースのみで歯を移動するよりも、早く歯を移動させることが可能です。
2つ目は噛み合わせを整えるためです。上下の歯にゴムをかけて引っ張り合うことで、かみ合わせやずれを整える効果が期待できます。
そのため、治療のスタート時からゴムかけを行うのではなく、噛み合わせを調整する時期から始める傾向にあります。
インビザラインのゴムかけを行う期間
インビザラインのゴムかけの期間は人によって異なるため、一概に決まっていません。1か月程度で終わる方もいれば、半年以上ゴムかけが続くケースもあります。
歯並びが整った状態でインビザラインをスタートした方は早めにゴムかけがはじまりますが、出っ歯や乱ぐい歯の方は、歯並びをきれいに整えてからスタートします。ゴムかけが始まるのは遅い傾向にあります。
また、ゴムかけはインビザラインのマウスピースを装着している間行わなければなりません。1日に20時間以上はゴムをかける必要があります。
インビザラインのゴムかけの種類とやり方
インビザラインのゴムのかけ方には種類があり、歯並びによってゴムのかけ方が異なることが特徴です。ここでは、インビザラインのゴムかけの方法をくわしく解説します。
インビザラインのゴムかけの方法
インビザラインのマウスピースにゴムをかける方法はおもに2つあります。
1つはマウスピースにゴムをかける方法です。プレシジョンカットという切り込みをマウスピースにいれて、その切込みにゴムを引っかけます。
もう1つは、歯に直接ゴムをかける方法です。ボタンと呼ばれる樹脂や金属の突起を歯に接着し、そこにゴムをかけて矯正力を加えます。
インビザラインのゴムかけの種類とやり方
インビザラインのゴムかけには、おもに4つの種類があります。種類によってそれぞれ特徴があり、歯並びや噛み合わせによって選択します。
また、種類によってゴムかけのやり方が変わることが特徴です。インビザラインのゴムかけの種類とやり方は、次の通りです。
垂直ゴム
ゴムを垂直に引っ掛けるゴムかけです。縦にひっぱりあうようにゴムをかけることで、上下の歯が噛み合う方向に歯を動かす力が働きやすくなります。
奥歯を噛み合わせたときに、上下の前歯に隙間ができる開咬に行う方法です。前歯は比較的かんたんにゴムがかけられますが、奥歯はむずかしいため最初は鏡を見ながらゴムかけをするとよいでしょう。
交叉ゴム
上下の歯の表と裏を交差させるようにゴムをかける方法です。交叉咬合や鋏状咬合など、歯を噛み合わせたときに下の歯が外側に、上の歯が内側にずれてしまうときにこの方法でゴムをかけます。
マウスピースにゴムをかける場合には、マウスピースを装着する前に先にゴムをかけておくとスムーズでしょう。歯にゴムをつける場合には、先に内側にゴムをかけ、そのあとに外側にゴムをかけるとうまくゴムをかけられます。
Ⅱ級ゴム
Ⅱ級ゴムは、上の犬歯と下の第一大臼歯にゴムをかける方法です。まず下の奥歯にゴムをかけて、そのあと前にひっぱりながら上の歯にゴムをかけるとかけやすいでしょう。
上顎前突、いわゆる出っ歯を改善させるときに行うゴムかけです。この方法でゴムをかけると、上の前歯を後方に、下の奥歯を前方に動かす力が働くため、出っ歯を徐々に改善させる効果が期待できます。
Ⅲ級ゴム
Ⅲ級ゴムとは、上の第一大臼歯と下の犬歯にゴムをかける方法です。Ⅱ級ゴムとは逆の位置にゴムをかけます。
上の奥歯にゴムを先にかけたら、前側に引っ張りながら下の歯にゴムをかけるとうまくかけられるでしょう。難易度が高いので、最初は鏡を見ながら取り組むとよいでしょう。
Ⅲ級ゴムは下顎前突、いわゆる受け口の治療に用いられる方法です。Ⅲ級ゴムの方法でゴムかけをすることで、下の歯が後方へと引っ張られていきます。マウスピースのみではかけられない力をかけてくれるので、下顎前突の早期改善へと働きかけてくれるでしょう。
インビザラインのゴムかけの注意点
インビザラインのゴムかけはむずかしいと感じるかもしれませんが、徐々に慣れて時間をかけずに行えるようになります。インビザラインのゴムかけをするうえでは、いくつか注意点があります。
特に、慣れてくると注意点を忘れてしまうこともあるかもしれません。インビザラインのゴムかけの注意点をしっかりと理解しておくことで、ゴムかけの効果をさらに高められるでしょう。
以下の注意点を抑えておきましょう。
正しい方法でゴムをかける
ゴムをかけるときは、正しい方法で行いましょう。ゴムは指でかけるよりも、エラスティックホルダーという先端にフックがついたプラスチック製の器具を使ったほうが、正しくかけられます。
正しくゴムをかけられないと、計画通りに矯正治療が進みません。正しい方法でゴムをかけるのがむずかしいというときには、歯科医師に相談してゴムのかけ方を指導してもらいましょう。
ゴムかけの時間を守る
ゴムかけはマウスピースを装着している間、必ずつけなければなりません。そのため、マウスピースを装着している時間はゴムをかけましょう。
おおむね1日20時間以上はゴムかけをする必要があります。
ゴムは毎日交換する
ゴムは衛生上のことも考えて毎日交換しましょう。とくに、長期間同じゴムを使用し続ければゴムが切れる可能性が高まります。
睡眠中は確実にマウスピースを装着し続けることができるので、夜にゴムを交換するとよいでしょう。また、矯正力が偏らないように、片方のゴムが切れた場合はもう片方のゴムもあわせて交換してください。
予備のゴムを持ち歩く
医療用ゴムとはいえ、装着を続ければゴムが劣化して切れる可能性があります。とくに、ゴムを装着したまま飲食をすると、ゴムが切れやすくなるといわれています。
たとえば、外出先でゴムが切れて予備が無かった場合、ゴムを装着しない時間が長くなり、計画通りの矯正が進まなくなるかもしれません。そのため、予備のゴムは必ず持ち歩きましょう。
また、常に正しい位置にゴムを装着できるように、ゴムを装着するときに使用するエラスティックホルダーも一緒に持ち歩くとよいでしょう。
まとめ
インビザライン矯正において、マウスピースのみではかけられない力をかけてくれるのがゴムかけです。
ゴムかけを指導される時期は人によって異なりますが、いずれにしても医師が最適と考えたタイミングで指示されます。医師からの指示を守ってゴムかけを行いましょう。
はじめはうまくいかないかもしれませんが、慣れてくると時間をかけずにつけられるようになります。ゴムかけ中に痛みなどのトラブルがあった、ゴムかけの方法が分からなくなったという場合には、自己判断でゴムをかけ続けず必ず医師へ相談しましょう。
正しい方法でゴムをかけることで、インビザライン矯正の効果を高められます。治療計画通りに歯並びを改善させられるでしょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。