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Ⅱ期治療とは?永久歯の成長に合わせた歯並び矯正の重要性


こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。

子どもの歯並び矯正には、大きく分けてⅠ期治療とⅡ期治療があります。Ⅰ期治療は乳歯や混合歯列期に行う「土台作り」の治療であり、Ⅱ期治療は永久歯が生えそろった時期に行う最終的な矯正治療です。
今回は、Ⅱ期治療の開始時期やメリットについて詳しく解説します。

Ⅱ期治療を行うタイミング

永久歯が生え揃うのは一般的に12歳前後といわれています。この時期は、顎の発育方向や歯並び全体のバランスを確認するのに最適なタイミングです。成長期の子どもの歯や歯周組織は大人に比べて柔軟で、矯正装置による歯の移動がスムーズに行いやすい特徴があります。

特に注目したいのは奥歯の噛み合わせです。奥歯は歯列全体の土台であり、前歯や顎の成長方向に大きな影響を及ぼします。もし奥歯の噛み合わせが乱れている場合、前歯の歯並びにもズレが生じやすく、顔全体のバランスも崩れることがあります。Ⅱ期治療では、奥歯の位置や傾き、噛み合わせの状態を正確に確認したうえで、矯正装置を用いた調整を行うことが重要です。

最大のメリットは全体のバランスを確認できること

Ⅱ期治療の最大のメリットは、顎の発育方向や歯並び全体のバランスを正確に把握できることです。永久歯が生え揃うことで、上下の顎の位置関係、前歯から奥歯までの噛み合わせ、歯列のアーチの形状など、治療計画を立てるうえで必要な情報がすべて揃います。顎の前後や左右の位置のずれ、噛み合わせの深さ、歯の傾きなど、細かい調整が必要な部分も正確に把握できます。

この段階で治療を開始することで、永久歯の自然な位置を活かした矯正が可能になります。早すぎる治療では顎の成長や歯の生え方の変化に対応できず、後に追加治療が必要になる場合があります。適切なタイミングでⅡ期治療を始めることで、治療の効率を高め、将来的な後戻りを防ぐことができます。

奥歯の噛み合わせが全体に及ぼす影響

Ⅱ期治療で特に重要なのが、一番奥歯の噛み合わせです。奥歯は歯列全体の土台となる部分であり、噛み合わせの状態が前歯や顎全体に大きな影響を及ぼします。上顎の奥歯が外側に傾いて生えると、前歯が押されてデコボコになったり、噛み合わせが浅くなることがあります。また、下顎の奥歯が適切に生えていない場合、顎の位置がずれ、顔の左右差や咬合不良につながることもあります。

そのため、Ⅱ期治療では奥歯の位置や傾き、噛み合わせの状態を正確に確認したうえで、矯正装置を用いて調整することが不可欠です。奥歯を整えることは、歯列全体の安定性や前歯の美しい並びを作るうえで基盤となります。

成長期の歯と歯周組織の特性を活かす

子どもの歯は大人に比べて歯周組織や骨の柔軟性が高く、矯正装置で歯を動かす際に無理のない力で正しい位置に誘導できます。成長期の歯や顎は変化しやすいため、治療の進め方によっては短期間で理想的な歯列を作ることも可能です。

また、奥歯を含む全体の噛み合わせを整えることで前歯の安定性も向上します。永久歯の位置が安定することで噛む力が均等に分散され、将来的な歯並びの維持や顎の健康にもつながります。Ⅰ期治療で整えた筋機能や顎の土台を、Ⅱ期治療で最終的に仕上げるイメージです。

Ⅱ期治療の目標は「顔の形と調和した歯並び」

Ⅱ期治療の最終目標は、永久歯での歯並びを整え、顔の形や機能に調和した噛み合わせを作ることです。乳歯や混合歯列期に行うⅠ期治療では歯並びの土台作りや筋機能の改善を行いますが、永久歯がすべて生えそろうまでは最終的な歯並びの形を正確に決めることはできません。

永久歯が生え揃うことで、歯の大きさや顎のスペースのバランス、噛み合わせの状態を確認でき、理想的な歯列の設計が可能になります。さらに、顔の成長や顎の発達と合わせて治療を進められるため、自然な見た目と機能を両立した矯正が実現しやすくなります。

Ⅱ期治療のメリット

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Ⅱ期治療を行うメリットは、大きく3つにまとめられます。

永久歯の歯並びを整えやすい

Ⅰ期治療で顎の成長や筋機能を整えておくと、Ⅱ期治療では永久歯の歯並びを効率的に整えられます。成長期の歯や歯周組織は柔軟性が高く、矯正装置を用いた歯の移動がスムーズに行えます。治療期間を短縮しつつ、安定した歯並びを実現できるのも大きな利点です。

顔の形や顎の発達と調和した治療が可能

永久歯が生え揃った状態で矯正を行うことで、顔の形や顎の発達とバランスを取りながら治療できます。単に歯を並べるだけでなく、自然で調和のとれた見た目を実現できます。噛み合わせだけでなく、口元や顔全体の印象も改善でき、見た目と機能の両方を満たす治療が可能です。

精神的負担を抑えられる

Ⅰ期治療で顎の土台や筋機能を整えておくことで、思春期を迎える前にⅡ期治療を開始できます。長期間の矯正による心理的負担を軽減でき、学校生活や日常生活で装置の影響を受けにくくなります。早い段階で歯並びが整うことで、本人の自信や笑顔にも良い影響を与えます。

Ⅱ期治療の開始時期と治療の流れ

Ⅱ期治療の開始時期は12歳前後が目安ですが、個人差があります。乳歯の抜け方や永久歯の生えるタイミング、顎の成長スピードには個人差があるため、歯科医院で口腔内の状態を確認し、最適なタイミングで治療を始めることが重要です。

治療の流れは、まず口腔内検査やレントゲン撮影で顎や歯の状態を確認します。その後、必要に応じてブラケット装置やマウスピース型矯正装置を用いて歯を動かします。治療期間はケースによって異なりますが、一般的には1〜2年程度で歯並びと噛み合わせを整えていきます。

まとめ

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Ⅱ期治療は、永久歯が生えそろった時期に行う歯並び矯正で、歯や顎の成長、顔の形に合わせて歯並びを整える治療です。開始時期や治療内容には個人差があるため、歯科医師とよく相談しながら最適なタイミングで治療を進めることが重要です。乳歯期や混合歯列期にⅠ期治療を行っている場合でも、Ⅱ期治療を組み合わせることで、より理想的な歯並びと噛み合わせを手に入れることができます。永久歯の歯並びを整えることは、見た目だけでなく、咀嚼や発音、将来の口腔健康にも大きく影響します。Ⅱ期治療をうまく活用して、健康で美しい歯並びを目指しましょう。

お子さんのお口の中で気になることがある方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、むし歯・歯周病の治療だけでなく、歯並びや噛み合わせの治療も行って健康で笑顔あふれる人生[らいふ]を送っていただけるよう努めています。0歳からのむし歯予防や小児の矯正治療なども対応しています。
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