ブログ

お子さんの歯並び、大丈夫?不正咬合のリスクをチェックしてみましょう


こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。

お子さんの歯並びや噛み合わせ、気になったことはありませんか?「まだ乳歯だからそのうち治るのでは」「矯正は永久歯になってからでいい」と思っている保護者の方も多いかもしれません。しかし実際には、不正咬合の原因はもっと早い段階で始まっていることが多く、見た目の問題だけでなく、お子さんの成長・健康にもさまざまな影響を及ぼすことがわかってきています。

今回は、お子さんに不正咬合のリスクがないか、ご家庭でチェックできるポイントについて詳しく解説します。

なぜ、矯正装置だけでは足りないのか?

まず知っていただきたいのは、歯並びは単に「歯を動かせば治る」というものではないということです。確かに、ワイヤーやマウスピースなどの矯正装置を使えば、物理的に歯を並べることは可能です。しかし、歯を動かす力の大部分は、日常的に使われている口まわりの筋肉によって生まれていることをご存じでしょうか?

たとえば、舌の位置や動き、唇や頬の筋肉の使い方、呼吸や飲み込みの仕方……このような無意識のクセが歯の位置や向きに影響し、それが長い時間をかけて歯並びを乱す原因になるのです。そのため、矯正装置で歯を動かしても、筋機能が改善されていなければ、装置を外した後にまた元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こってしまいます。つまり、矯正装置だけに頼ってしまうと、一生つけ続けなければならない可能性があるのです。

本当に大切なのは「口腔筋機能の向上」

当院では、お子さんの不正咬合の改善には、口腔筋機能(MFT:筋機能療法)のトレーニングが不可欠であると考えています。筋機能とは、具体的に以下のような働きのことです。

● 正しい舌の位置を保つ力
● 唇を自然に閉じる力
● 飲み込むときに舌や唇、頬が正しく連携する力
● 鼻呼吸を維持する力

これらの機能が整っていることで、歯は正しい位置に保たれやすくなり、矯正後の後戻りも防ぎやすくなります。矯正装置はあくまで補助の役割であり、筋肉のバランスを改善し、歯が自然に整う環境をつくることこそが、本質的な治療と言えるのです。

セルフチェック!お子さんにこんな症状はありませんか?

歯科 歯医者 乳歯 歯並び 噛み合わせ 歯科矯正 口腔筋機能 アデノイド顔貌 発音障害 口呼吸

では、具体的にどのような状態が「不正咬合のリスク」につながるのでしょうか。以下の項目に1つでも当てはまるようであれば、すでに歯並びが悪い、あるいは今後悪くなる可能性が高いと考えられます。

● 舌が歯と歯の間から出ている、または下の前歯を押している
● 舌の横に歯型のようなへこみがある
● 唇を閉じたまま鼻だけで呼吸するのが苦しい
● いつも口がぽかんと開いている
● 唇を閉じるとアゴの先に“梅干し”のようなシワができる
● 唇を閉じると“への字口”になる
● 水を飲むとき、舌が前に出てコップを迎えにいくような飲み方をする
● 飲み込むとき、前歯で舌をかんでしまう
● 水を飲むとき、唇に力を入れている
● 「サ行」「タ行」などを発音するときに舌が前に出る(英語の“th”のような発音)

これらはすべて、口腔機能のバランスが崩れているサインです。特に、口呼吸や舌の突出は、成長期に大きな影響を与え、不正咬合だけでなく顔貌の変化(アデノイド顔貌)や発音障害、食事の仕方にも悪影響を及ぼします。

口呼吸が与える全身への悪影響

不正咬合や筋機能の問題は、見た目や歯並びだけでなく、全身の健康にも関係しています。口呼吸が続くと、口腔内が乾燥しやすくなり、ウイルスや細菌がのどの粘膜から侵入しやすくなります。その結果、風邪をひきやすくなったり、アレルギー症状が悪化したりするリスクも高まります。また、口呼吸は姿勢の乱れや集中力の低下、睡眠の質にも影響するとされており、学習や生活にも支障が出ることがあります。口の機能は、「食べる」「話す」「呼吸する」といった基本的な生きる力に関わるものです。見過ごされがちですが、口腔機能のバランスが整っているかどうかは、健やかな成長の土台と言えるのです。

不正咬合は早期発見・早期介入がカギ

「矯正は中学生になってからでいいのでは?」と思われるかもしれませんが、実は小学生、もっと言えば就学前の段階から介入することが理想的です。筋機能のトレーニングを行うことで、固定式の矯正装置を使わずに、ある程度自然な改善が期待できることもあります。もちろん、すべてがトレーニングだけで治るわけではありませんが、成長を利用した柔軟な対応ができるのは、まさにこの時期ならではのメリットです。

また、ご家族の中で弟さんや妹さんの付き添いで来院されたお兄ちゃんやお姉ちゃんを診てみると、「実は上のお子さんのほうが歯並びが悪かった」というケースも少なくありません。早いうちに家族全員の歯並びチェックを受けておくと安心です。

まとめ

歯科 歯医者 乳歯 歯並び 噛み合わせ 歯科矯正 口腔筋機能 アデノイド顔貌 発音障害 口呼吸

お子さんの不正咬合は、歯並びの問題であると同時に、口まわりの筋肉や生活習慣の問題でもあります。当院では、矯正装置を使った治療だけでなく、筋機能療法や生活指導を通じて、根本的な原因にアプローチしています。お子さんの将来の健康や笑顔を守るためにも、「まだ早い」「そのうち治る」とは思わず、気になる点があれば早めのご来院をおすすめします。

お子さんのお口の中で気になることがある方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、むし歯・歯周病の治療だけでなく、歯並びや噛み合わせの治療も行って健康で笑顔あふれる人生[らいふ]を送っていただけるよう努めています。0歳からのむし歯予防や小児の矯正治療なども対応しています。
当院のホームページはこちらWeb予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。