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マイオブレースは何歳から何歳まで?小児期に治療するメリットも解説
こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。
マイオブレースは、永久歯に生え変わる前に行えるこどもの矯正治療です。ほかの治療方法とは異なり、歯並びが悪くなる原因にアプローチします。
「マイオブレースの対象は何歳まで?」「マイオブレースで治療するメリットは?」など、疑問をおもちの保護者の方がいるのではないでしょうか。
今回は、マイオブレースは何歳までが対象の治療方法なのか解説します。また、小児期に治療をするメリットについても解説しますので、マイオブレースでの治療を検討されている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
マイオブレースとは?
マイオブレースとは、成長期のこどもを対象としたマウスピース型の矯正治療の装置です。取り外しが可能で、就寝中と日中1時間のみ装着します。
一般的な矯正治療は、悪い歯並びを整えるもので、歯並びが悪くなった根本の原因を改善することはできません。
一方、マイオブレースは歯並びが悪くなる原因にアプローチし、顎の成長を促しながらきれいな歯並びを目指す治療方法です。歯並びが悪くなる原因を改善できるため、後戻りしにくいという点は大きなメリットといえるでしょう。
具体的には、マイオブレースでの治療によって、以下のことを身につけます。
- 鼻呼吸
- 正しい飲み込み方
- 正しい舌の位置
- 唇を閉じた姿勢
マイオブレースでは、見た目のきれいさよりも、機能性を重視しています。上記のことを身につけることで、しっかり噛んで飲み込む機能や正しい姿勢、いびき・アトピーの改善など、さまざまな効果を望めるのです。
自宅でのトレーニングが必要
マイオブレースは、お子さまにとってメリットの多い治療方法ですが、自宅で舌・口・呼吸のトレーニングを行う必要があります。治療を続けるためには保護者の方の協力が必要なのです。
マイオブレース・アクティビティーズと呼ばれる教育プログラムに沿って、マイオブレースを装着しながら、呼吸・舌・飲み込み方・唇・頬のトレーニングを1日2回行います。
トレーニングを行うことで、正常なお口周りの発達を妨げる悪い癖を改善できるのです。
マイオブレースにかかる費用
マイオブレースにかかる費用は、以下のとおりです。
- カウンセリング料
- 検査料・診察料
- マイオブレースの装置費用
- トレーニング料
- 診察料
- 追加で使用するマイオブレース以外の装置の料金
カウンセリング料に関しては、多くの歯科医院が無料のケースが多いです。マイオブレース以外の矯正装置を併用することもあるでしょう。
マイオブレース自体の費用相場は200,000~600,000円程度と幅広く、口腔状態や治療を開始する年齢、歯科医院の治療方針などによって異なります。費用が気になる方は、複数の歯科医院でカウンセリングを受け、見積もりをとるとよいでしょう。
こどもの歯並びが悪くなる原因
上述のとおり、マイオブレースは、こどもの歯並びが悪くなる原因にアプローチする矯正装置です。どのような癖が歯並びに悪影響を及ぼすのでしょうか。
以下に詳しく解説します。
指しゃぶりをしている
小さなこどもは、気持ちを落ち着かせるために、指しゃぶりをすることがよくあります。成長過程において必要なことといえるため、3歳頃までは無理にやめさせる必要はありません。
しかし、4~5歳になっても指しゃぶりを続けていると、顎の発育や歯並びに悪影響を及ぼし、出っ歯やすきっ歯の原因となるためやめさせたほうがよいでしょう。
口呼吸になっている
口呼吸になっていると、常に口をポカンと開いた状態になります。口が開いた状態が続くと、舌や頬などのバランスが崩れ、歯並びが悪くなることがあるのです。また、口臭の原因にもなります。
口呼吸は、全身にもさまざまな悪影響を及ぼすため、こどものうちに改善したほうがよい癖といえるでしょう。
舌癖がある
舌癖も歯並びが悪くなる原因の一つです。舌で前歯を押す癖があると、出っ歯になる可能性があります。舌癖は無意識のうちに行っていることが多いため、簡単には改善できません。特別なトレーニングや装置の使用が必要です。
頬杖をつく
頬杖をつくと、片方の顎に長時間負荷がかかります。そのため、左右の頬のバランスが崩れることや、歯並びが悪くなることがあるのです。
頬杖は、大人がやっているのを見てこどもが真似をするケースもあります。そのため、小さなこどもの前で頬杖をつかないように気をつけましょう。
食べ物をしっかり噛まない
食事の際、食べ物をしっかり噛むことでこどもの顎は成長します。
しかし、食べ物をしっかり噛まないと、顎の成長が妨げられ、歯並びが悪くなることがあるのです。
うつ伏せで寝る
うつ伏せで寝ると、どちらかの頬が枕に押し付けられる状態が長時間続きます。そのため、左右の顎のバランスが悪くなり、歯並びにも悪影響を及ぼすのです。
猫背になっている
猫背になると口呼吸になりやすいです。上述のとおり、口呼吸になると舌や頬などのバランスが崩れ、歯並びが悪くなることがあります。
また、猫背によって頭が前に出ると、下顎の筋肉がうしろに引っ張られるため、出っ歯になることもあるのです。
マイオブレースは何歳から何歳まで?
マイオブレースは、歯並びが悪くなる原因にアプローチする治療であるため、できるだけ早い時期に始めたいところです。対象年齢は4~10歳で、遅くとも8歳までには始めたほうがよいでしょう。
ただし、マウスピースをつけることが前提であるため、こどもの発達を見て、治療ができるか判断する必要があります。
小児期にマイオブレースで治療をするメリット
小児期にマイオブレースで治療をするメリットは、以下のとおりです。
抜歯をせずに治療ができる
顎の成長がとまってから矯正治療を行う場合、歯を並べるスペースを確保するために顎を広げることはできません。そのため、抜歯が必要になることが一般的です。
一方、マイオブレースは顎の成長を促して永久歯が生えるスペースを確保するため、抜歯の必要がありません。
また、マイオブレースによって歯を動かすスペースを確保できれば、将来的に矯正治療が必要になった場合でも抜歯を回避できます。抜歯によって歯を大きく動かす必要もないため、治療期間の短縮にもつながるでしょう。
後戻りしにくい
矯正治療後に、歯が元の位置に戻ることを後戻りといいます。
一般的な矯正治療後は、後戻りを防ぐために保定装置を装着しなくてはなりません。保定装置を装着する期間は、歯を動かすためにかかった期間と同程度といわれています。
一方、マイオブレースの場合は、歯並びが悪くなる原因を改善する治療のため、後戻りしにくいです。保定装置を装着する必要がないため、お子さんへの負担も少ないでしょう。
自宅以外で装着する必要がない
マイオブレースは就寝中と日中1時間のみ装着すればよいため、学校や外出の際に装着する必要はありません。お友達などに気づかれることなく治療が行えるのです。また、取り外しができるため、ふだんどおりに歯磨きや食事ができます。
全身の健康につながる
マイオブレースは歯並びだけではなく、口呼吸や悪い姿勢も改善できる治療方法です。口呼吸や悪い姿勢は、全身の健康にも悪い影響を及ぼすため、小児期のうちに改善したほうがよいでしょう。
小児期にマイオブレースで治療をするデメリット
マイオブレースにはさまざまなメリットがありますが、以下のようなデメリットもあります。
治療を習慣化する必要がある
マイオブレースは取り外しができる矯正装置のため、装着時間をしっかり管理し、習慣化する必要があります。こどもが嫌がって装着できない日が続くと治療が進みません。
治療が必要な状態であっても、マイオブレースの装着を習慣化できない場合は治療が難しいでしょう。
毎日トレーニングを行う必要がある
マイオブレースは矯正装置を装着するだけではなく、歯科医師が指導するトレーニングを自宅で毎日行わなくてはいけません。正しくトレーニングができないと治療が進まないため、時間を確保してこどもにトレーニングをさせる必要があります。
毎日トレーニングを行うためには、お子さんに治療の必要性を理解してもらうことが大切です。また、保護者の方の協力も必要不可欠といえるでしょう。
まとめ
マイオブレースは、歯並びが悪くなる原因にアプローチする治療方法で、対象年齢は4~10歳です。
マイオブレースは、矯正装置の装着やトレーニングを習慣化できないと治療の効果は得られません。そのため、保護者の方の協力が必要不可欠なのです。
しかし、小児期のうちにマイオブレースで治療をすることで、さまざまなメリットがあります。将来的に矯正治療が必要になった場合でも、抜歯を避けられることや治療期間を短縮できることがあるのです。将来的な矯正治療に伴うリスクを回避するためにも、小児期に治療を行うことが重要といえます。
マイオブレースを検討されている方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。