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インビザラインと抜歯!スムーズに治療を進めるために必要なステップ
こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。
透明なマウスピースを用いて歯並びを治療するインビザライン矯正。金属の矯正器具とは異なり、自由に取り外しができて目立ちにくいことから、多くの方に選ばれている矯正方法のひとつです。
インビザラインを検討している方の中には「抜歯をしないといけないの?」と疑問を抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。インビザライン矯正では、必ずしも抜歯が必要というわけではありません。
しかし、場合によっては抜歯をしたほうがスムーズに治療が進められるケースもあります。
今回は、インビザラインで抜歯をするメリット・デメリットや、必要な症例・不要な症例、費用などについて詳しく解説します。
インビザラインとは?
インビザラインとは、透明なマウスピース型の矯正装具を用いた矯正方法のことです。金属の矯正装具に比べて装着していても目立ちにくいため、見た目が気になる方でも受けやすい治療といえるでしょう。
食事や歯磨きの際には自由に取り外しができます。清潔に保ちやすいことも選ばれる理由のひとつです。また、インビザラインには金属が使われていないため、金属アレルギーの方でも矯正が可能です。
治療期間は2~3年程度が一般的です。1〜2か月に1回通院しながら、経過を観察します。
矯正終了後は、リテーナーと呼ばれる保定装置を使用しながら歯並びを維持します。
インビザラインでは抜歯する?
インビザラインを検討している場合「抜歯が必要なの?」と思う方もいるかもしれません。インビザラインは、必ずしも抜歯をしなければならない治療ではありません。
ただし、歯並びの状態によっては抜歯を選択します。抜歯したほうが納得できる歯並びを得やすかったり、治療がスムーズに進んだりする可能性があるのです。
抜歯のメリット・デメリット、費用などを確認して、ベストな方法を検討しましょう。
インビザライン矯正で抜歯をするメリット
では、インビザライン矯正で抜歯をするとどのような効果が期待できるのでしょうか。まずは、抜歯をするメリットをみていきましょう。
十分なスペースを確保できる
一番のメリットは、十分なスペースを確保できることです。特に、顎が小さくて歯を動かすスペースが確保できないような場合には有効でしょう。
抜歯によって必要なスペースを確保できれば、歯をより正しい位置に移動できます。理想の歯並びに近づける可能性が高くなるでしょう。
重度のデコボコにも対応できる
重度のデコボコに対応できることも、抜歯するメリットのひとつです。
例えば、歯があちこちに飛び出しているような状態の場合には、インビザラインで矯正するのが難しいことがあります。そのような症例でも、抜歯をすることで対応できる可能性が高まります。
治療計画が立てやすくなる
抜歯をすることで、治療計画が立てやすくなるというメリットもあります。インビザライン矯正では、治療開始前に3Dシステムによってシミュレーションが行われます。
抜歯をしなかった場合、十分なスペースを確保するために全体的に少しずつ歯を動かすような計画を立てるのが一般的です。抜歯を行って十分なスペースを確保できれば、すき間を埋めるだけで矯正が完了する可能性があるでしょう。
場合によっては矯正期間を短縮できる
抜歯したほうが矯正期間を短縮できることもあります。抜歯する歯の位置や本数などによっても異なりますが、歯の移動がスムーズに進むことがあるのです。
インビザライン矯正で抜歯をするデメリット
抜歯をすることにはデメリットもあります。こちらも合わせて確認しましょう。
健康な歯を抜かなければならない
インビザラインで抜歯をする場合、健康な歯を抜くことになります。抜歯後は一時的に痛み・腫れ・出血などの症状が現れることもあります。
抜歯によって顔が腫れてしまうと、仕事や学校での生活に支障が出るかもしれません。長期休暇を利用するなど、余裕をもった治療スケジュールを立てる必要があるでしょう。
すき間が残ってしまうことがある
治療計画に誤りがあれば、すき間が残ってしまうリスクもあります。特に、抜歯の本数が多い場合は歯を大幅に動かす必要があります。そのため、しっかりと治療計画を立てないといけません。
抜歯について疑問や不安がある場合には、事前にじっくりと相談しましょう。複数の歯科医師の意見を聞くことも重要です。
咀嚼や発音に違和感がでることがある
抜歯をすることにより、咀嚼・発音する際に何らかの変化が生じることもあります。基本的には歯が移動すれば改善されるので、過度な心配は必要ありません。
しかし、食べ物を噛み砕くときに力が入りにくくなる、特定の音を発音しにくくなるなど、一時的に日常生活に支障をきたす可能性はあります。
矯正期間が長くなることがある
歯を抜くことによってできたスペースを埋めるためには、もちろん歯を動かさなければいけません。動かす距離が大きいほど、治療が完了するまでに時間がかかってしまいます。
「いつまでに治療を終わらせたい」などの希望がある場合には、矯正期間の目安についても事前に確認しておくとよいでしょう。
インビザライン矯正で抜歯が必要な症例
では、どのような場合に抜歯が必要になるのでしょうか。インビザライン矯正で抜歯が必要な症例をご紹介します。
- 歯列がデコボコしている
- 出っ歯
- 親知らずを抜いていない
- 重度の虫歯や歯周病がある
顎が小さく歯が収まりきらないことによって歯列がデコボコしている場合や、前歯が大きく突出している出っ歯の場合には、抜歯を選択することが多いです。より整った歯列を得るために、歯を移動させるスペースが必要だからです。
また、親知らずによって歯を後ろに移動できない場合には、抜かなければならないでしょう。重度の虫歯や歯周病がある場合にも、矯正開始前に抜歯することがあります。
しかし、抜歯の必要性は歯列や歯の状態によって異なるため、まずはしっかりと検査を受けることが大切です。
インビザライン矯正で抜歯せずに治療できる症例
症例によっては、抜歯をしなくてもインビザライン矯正を受けられることもあります。主な症例は以下の通りです。
- すきっ歯
- 歯を削るだけで対応できる
- 親知らずをすでに抜歯している
歯と歯の間にすき間がある「すきっ歯」の場合、歯を動かすためのスペースが十分にあるため抜歯の必要はありません。また、歯列の乱れが軽度の場合には、抜歯をせずに歯を削ってすき間をつくるIPR(ストリッピング、ディスキング)で対応が可能です。
親知らずをすでに抜歯していて、奥歯を後ろへ動かせるスペースがあるような場合にも、抜歯が不要となります。
抜歯をするタイミング
インビザラインの抜歯は、矯正開始前に行うのが一般的です。
抜歯については、矯正治療専門の歯科では対応できない可能性もあります。そのような場合には、口腔外科などを受診して抜歯してもらう必要があるでしょう。
抜歯することで治療がスムーズに進むこともありますが、健康な歯を抜くことによるリスクもあります。抜歯のタイミング・位置・本数などについては、事前にしっかりと説明を受けて検討しましょう。
抜歯をすると治療期間も延長になる?
先にも述べましたが、治療期間が長くなるか短くなるかは歯並びや歯の健康状態によって異なります。場合によっては、抜歯してしまったほうがスムーズに治療が進むこともあります。
しかし、抜歯したスペースが大きければ歯を動かすのに時間がかかるため、その分治療期間も延びてしまいます。
「痛みを少なくして治療をできるだけ早く終わらせたい」という方もいれば「手間や時間がかかってもいいから、理想の歯列を手にいれたい」と考える方もいらっしゃいます。抜歯の必要性は、患者様のご希望によっても異なるのです。
歯をどの程度動かしたいのか、いつまでに治療を終えたいのかなど、ご自身にとってより良い方法を検討していくことが大切です。
抜歯をする場合にかかる費用
インビザライン矯正のために抜歯をする場合、1本につき5,000円から1万円程度かかるでしょう。「抜歯するのにそんなにお金がかかるの?」と感じた方もいるかもしれませんが、インビザラインでの抜歯には保険が適用されません。
また、患者様の歯の状態によって、何本抜歯するかは異なります。1本の抜歯で済む場合もあれば、4本抜かなければならない場合もあるでしょう。
抜歯の本数が増えれば増えるほど費用がかかります。この費用は、インビザライン矯正の費用とは別に支払わなければなりません。
まずは、抜歯をする必要があるのかを確認し、矯正費用と抜歯費用を合わせた金額を算出してもらうとよいでしょう。
まとめ
「歯並びを良くしたいけれど歯を抜くのには抵抗がある」という方は少なくありません。手軽に始められることから選ばれるインビザライン矯正において、抜歯が必要と聞くと不安に感じる方は多いでしょう。
抜歯をすると、より整った歯並びを手に入れられるというメリットがあります。健康な歯を失うことがデメリットでしょう。
なお、全ての方に抜歯が必要となるわけではありません。親知らずをすでに抜歯していてスペースを確保できる場合や、歯を削るだけで対応できる場合などもあります。
まずはご自身の歯列や歯の状態を確認し、ご自身に合った治療方法を検討してみてはいかがでしょうか。
インビザライン矯正を検討されている方は、福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。