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フッ素塗布について解説!いつから始める?デメリットは?


こんにちは。院長の白川です。

歯科医院でのフッ素塗布は、お子様の虫歯予防として代表的・効果的な処置です。お子様の虫歯予防には、ご自宅での毎日のケアに加えて、歯科医院での予防処置を活用することが大切です。

今回は、フッ素塗布とはどのようなものか・何歳から始めるか・危険性やデメリットはあるのかなどについて解説します。

◆フッ素塗布とは

フッ素塗布とは、フッ素を歯の表面に塗ることで虫歯を予防する処置のことです。

フッ素は、エナメル質 (歯の表面にある層) を強化し、歯が溶かされるのを防ぎます。フッ素を歯の表面に塗布すると「再石灰化」作用が働きます。ここで、再石灰化とは、酸で柔らかくなりかけているエナメル質を再び硬くする作用のことです。

市販されているフッ素配合の歯磨き粉などと歯科医院のフッ素塗布との違いは、フッ化物濃度です。 歯科医院のフッ素塗布では、フッ化物溶液のフッ化物濃度が9,000ppmであり、市販のものと比べてきわめて高いです。 そのため、フッ素塗布は、歯科医師・歯科衛生士のような専門家のみができる処置です。

〇フッ素塗布の効果

フッ素塗布は、定期的に継続して行うことで、虫歯予防の効果が得られます。

新潟県の事例では、乳児に定期的に継続してフッ素塗布を実施したことで、予想をはるかに超える予防効果が得られた そうです。この事例では、新潟県のある村の乳児を対象に、年6回のフッ素塗布を行いました。その結果、乳歯の虫歯数が69.5%減少、虫歯0の3歳児の割合は17.7%から51.5%に増加しました。

フッ素塗布を1回受けただけでは、期待する効果は得られません。フッ素塗布は、年2回以上定期的に継続して受けることで効果を発揮します。

〇フッ素塗布の種類

フッ素塗布に使われる薬剤や塗布の方法には、いくつかの種類があります。

フッ素塗布に用いられるフッ化物は、リン酸酸性フッ化ナトリウムまたは2%フッ化ナトリウムです。 剤型には、溶液タイプとゲルタイプがあります。

フッ素塗布の方法には、主に、綿球法・歯ブラシ法・トレー法の3種類があります。
綿球法は綿球や綿棒で溶液タイプの製剤を塗布し、歯ブラシ法は歯ブラシでゲルタイプの製剤を塗布します。 トレー法は、トレーに製剤をのせ、歯面に接触させる方法です。

〇フッ素について

フッ素は、自然界に広く分布しており、特に、歯や骨を丈夫にする有益元素です。

フッ素は、化学的に合成されたものではなく、土壌や海水中・植物・動物、そして、私たち人間の身体にも含まれていま す。つまり、飲食物のほとんどにフッ素が含まれ、私たちは、普段からフッ素を摂取しています。 1日に必要なフッ化物は、成人で3-4mgとされています。

〇フッ素による虫歯予防の種類

フッ素は、フッ素塗布以外にも虫歯予防として利用されています。

フッ素の利用方法には局所応用と全身応用があります。局所応用は歯の表面に直接フッ素を作用させる方法であり、フッ素塗布も局所応用の一種です。 局所応用には、フッ素塗布の他に、フッ化物洗口・フッ化物配合歯磨剤などがあります。

一方、全身応用は、フッ素が口から入り消化管で吸収された結果、虫歯に強い歯ができあがる方法です。 また、すでに生えている歯に対しては、フッ素が歯の表面に直接作用します。全身応用には、フッ化物錠剤・フッ化物添加食塩・フッ化物添加ミルクなどがあります。

◆フッ素塗布を何歳から始めるか

フッ素塗布は、乳歯の虫歯予防として0歳児から実施されています。

乳歯が永久歯に生え変わる時期にもフッ素塗布が有効です。フッ素塗布により生え始めの永久歯の歯質を強化できます。また、当院では、3か月に1回のフッ素塗布を推奨しております。

らいふ歯科クリニックは「0歳からの虫歯予防」をスローガンにしています。小さなお子さんであれば、3歳までには一度みせていただくことをお勧めします。お子様のお口の状況に合った処置を行います。

◆フッ素塗布のデメリット・危険性

フッ素は、使用方法を間違わなければ、身体に悪いということもなく、危険でもありません。

フッ素塗布は、フッ素を塗るだけで痛みも伴わないため、安心して受診してください。様々な専門機関もフッ素の利用を推奨しており、例えば、次のようなものがあります。

  • 日本歯科医学会 (1991年) : 国民の口腔保健向上のためフッ化物の応用を推奨するという見解を示した
  • 日本口腔衛生学会 (2002年) : フッ化物局所応用ならびに水道水フロリデーションを推奨すると表明
  • 厚生労働省 (2003年) : 国民の口腔保健の向上に大きく寄与できると考え「フッ化物洗口ガイドライン」を通知

その他、WHO (世界保健機関) 、FDI (国際歯科連盟) などもフッ素の利用を推奨しています。

正しい使用方法を守ることが重要であり、歯科医院のフッ素塗布は専門家のみが処置できます。 当院では、フッ素の適切な使用方法・使用量などのご説明も詳しくさせていただきます。

◆フッ素塗布以外の虫歯予防メニュー

フッ素塗布以外の虫歯予防メニューとして、当院が実施している処置には、シーラント、サホライド (むし歯進行抑制) などがあります。

シーラントとは、歯科医院専用のフッ素で奥歯の溝を埋めることで、奥歯の虫歯を防ぐ予防法です。 一般的に、生えて間もない永久歯の奥歯に適用します。フッ素と並んでお子様の虫歯予防にとても効果的です。

サホライドとは、虫歯の進行を抑えるための薬です。虫歯にこすりつけて塗ることで、サホライドに含まれる銀イオンが虫歯になった部分へ吸着し、虫歯の進行を防いでくれ ます。虫歯の進行抑制効果を高めるために、何度か塗る場合があります。

◆まとめ

歯科医院でのフッ素塗布は、歯科医師・歯科衛生士のような専門家による虫歯予防の効果的な処置です。 歯の表面にフッ素を塗ることで、再石灰化作用が働き、歯が強化されます。

様々な専門機関もフッ素の利用を推奨しており、痛み等もなく安心です。当院では、3か月に1回のフッ素塗布を推奨しております。

らいふ歯科クリニックでは、たくさんのお子様が虫歯0を達成しています。楽しく喜んで通える明るい歯医者さんで「0歳からの虫歯予防」を始めましょう。まずは、お気軽に、お問い合わせください。

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