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子どもの歯の生え変わりはいつからいつまで?


こんにちは。福岡県直方市の歯医者・小児歯科・矯正歯科「らいふ歯科クリニック」です。

子どもの成長過程で重要な節目のひとつに、歯の生え変わりがあります。この生え変わりの時期は、子どもにとっても保護者の方にとっても大きな変化の時期です。今回は、子どもの歯の生え変わりが始まる時期から終わるまでの一般的なスケジュールや、保護者として知っておきたいポイントについて詳しく解説します。

乳歯が永久歯に生え変わるとはどういうこと?

生まれたばかりの赤ちゃんには、歯はまだ生えていません。生後5~6ヶ月頃から乳歯が生え始め、個人差はありますが概ね3歳頃までには20本の乳歯が揃います。そして、6歳頃になると乳歯が順番に永久歯に生え変わっていきます。この生え変わりのメカニズムはどのようになっているのでしょうか。

①永久歯の発育
乳歯の下で永久歯が発育し始めます。これに伴い永久歯の歯胚が成長し、乳歯の根を押し上げるようになります。

②乳歯の根の吸収
永久歯の成長により乳歯の根が次第に吸収され、溶けていきます。この過程は自然に進行し、乳歯の根がなくなると乳歯はぐらぐらと動揺するようになります。

③乳歯の脱落
乳歯の根が完全に吸収されると、乳歯は自然に抜け落ちます。これにより、永久歯が生えるスペースが確保されます。

④永久歯の萌出
乳歯が抜けた後に永久歯が萌出し、新たな歯列を形成します。

乳歯が生え変わる順序

初めての生え変わりはどの歯?

一般的に、子どもの乳歯は6歳頃から生え変わりが始まります。最初に生え変わるのは、下の前歯(下顎中切歯)です。その後は順番に乳歯が抜けて永久歯が生えてくる、という一連のサイクルを繰り返すことになります。

乳歯の抜ける順番

乳歯の生え変わりには一定の順序があります。個人差によって多少前後することはありますが、概ね以下のような順番で生え変わりが進みます。

・下顎中切歯(下の前歯)…6歳頃
・上顎中切歯(上の前歯)…6~7歳頃
・下顎側切歯(下の横の前歯)…7~8歳頃
・上顎側切歯(上の横の前歯)…7~8歳頃
・第一大臼歯(6歳臼歯)…6~7歳頃
・犬歯(糸切り歯)…9~12歳頃
・第一小臼歯(前臼歯)…9~11歳頃
・第二小臼歯(前臼歯)…10~12歳頃
・第二大臼歯…2~13歳頃
生え変わりが始まるのは通常6歳頃で、下の前歯から始まります。上の前歯は6~7歳頃に生え変わり、次に下の横の前歯と上の横の前歯が7~8歳頃に生え変わります。第一大臼歯(6歳臼歯)は6~7歳頃に生えますが、これは乳歯ではなく、最初に生える永久歯です。
犬歯(糸切り歯)は9~12歳頃に生え変わり、その後、第一小臼歯と第二小臼歯がそれぞれ9~11歳頃、10~12歳頃に生え変わります。最後に、第二大臼歯が12~13歳頃に生えて、生え変わりが完了します。
生え変わりの時期は個人差があり、多少前後することがありますが、概ねこの順序で進行します。この時期に適切なケアとサポートを行うことで、健康な歯と美しい歯並びを保つことができます。

生え変わりが完了する時期

通常、乳歯の生え変わりが完了するのは12歳頃です。この時期にはすべての乳歯が抜け、28本の永久歯が生え揃います。親知らずはその後18歳頃までに生えることが多い傾向にありますが、人によっては1本も生えない人もいます。

生え変わりの際の注意点

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乳歯の揺れと抜け方

乳歯がぐらぐらしている時、無理に抜かないようにしましょう。自然に抜けるのが最も理想的です。

口腔内は清潔に保つ

生え変わりの時期には、口の中を清潔に保つことが一層重要になります。新しく生えてきた永久歯は未熟でむし歯になりやすいため、特に念入りに磨くことが大切です。以下のポイントに気をつけましょう。

・丁寧なブラッシング
毎食後や就寝前には、丁寧に歯磨きをしましょう。特に歯と歯ぐきの境目や奥歯の溝を意識して磨くことが大切です。

・デンタルフロスの使用
デンタルフロスを使って、歯と歯の間の汚れを取り除きましょう。

・定期検診
定期的に歯科医院で検診を受けることで、むし歯や歯並びの問題を早期に発見できます。

歯並びのチェック

永久歯が生え始めると、歯並びの問題が現れることがあります。歯が重なり合ったり、スペースが足りない場合は、早めに矯正治療の相談をすることが重要です。歯科医師と相談し、適切なタイミングでの矯正治療を検討しましょう。

子どもへの声掛け

子どもに対しては、歯の生え変わりのプロセスを分かりやすく説明しましょう。例えば、「今生えている歯は、もう少し大きな歯に変わるために抜けるんだよ」というように、前向きな説明を心がけます。また、子どものうちから歯科医院を受診する習慣を身につけておくことも大切です。当院では、天井に設置したテレビでアニメを見ながら治療を受けることができ、子どもがリラックスして過ごせるよう工夫しています。

まとめ

乳歯から永久歯への生え変わりは、6歳頃から12歳頃までの約6年間にわたる重要なプロセスです。乳歯が抜けて永久歯が生えてくることで、子どもは一歩大人に近づきます。この時期に適切なケアとサポートを行うことで、健康な歯と美しい歯並びを手に入れることができるでしょう。

特に生え変わりの時期には、歯のケアや食生活、定期検診をしっかりと行い、子どもの歯の健康を守ることが大切です。また、子どもが歯医者に慣れるようにポジティブな体験を提供し、歯医者嫌いにならないように心がけましょう。歯科医院での定期的な管理と保護者のサポートが、子どもの歯の健康を支える大切な要素です。万が一乳歯がぐらぐらしているのに抜けない、乳歯の後ろから永久歯が生えてきた、乳歯が抜けたのに永久歯が生えてこない、といったお悩みやお困りごとがある場合は、お気軽に当院までご相談ください。